VSボリビア#6 サラ選手を追悼して

レ・ブルーVSボリビア戦、前半9分に、とても印象的な場面がありました。

今年一月、エミリアーノ・サラ選手の悲しい事故がありましたよね*1。その彼が、生前所属していたのが、FCナント。先日、レ・ブルーが試合をした、Stade de la Beaujoire(スタッド・ドゥ・ラ・ボージョワール)は、FCナントの本拠地です。つまりそこは、サラ選手が活躍した場所。多くのファンが、彼の雄姿を目に焼き付けた場所。

サラ選手のチャント@レ・ブルー

ということで、サラ選手がナントでつけていた背番号9番にちなんで、昨日の試合の前半9分から、およそ一分半ほどの間、彼のチャントが歌われました。

FFFの出したハイライト動画にも、しっかりこの場面が入れられています*2。1:10くらいから。彼を愛した人たちの大きな大きな歌声が、彼がいるであろう、空のずっとずっと上まで届いているといいなと思います。

サラ選手のチャント by FCナントU-17

ちなみに、ボリビア戦と同日に、FCナントが、U-17のフランス国内チャンピオンになったそうで*3*4*5、そこでも、サラ選手のチャントが歌われていました。

サラ選手に捧げる勝利。選手たちまだ若いのに、こんなことができるのすごい。というか、それだけサラ選手が愛されていたっていうことなのかな。

♪♪♪C'est un Argentin, qui ne lâche rien, Emiliano Sala, Emiliano Sala, Emiliano Salaaaaaa♪♪♪

アルゼンチンからやってきた、決して諦めない男、エミリアーノ・サラ。

こうして、これからも、彼は、彼を愛した人たちの心の中で、きっとずっと生きていくんだろうと思います。そうであってほしいと心の底から思います。

サラー選手のチャントは、レ・ブルーの選手たちにも聞こえていたのかな、きっと聞こえてたよね?。こうして、ブルーの選手たちが、元気にサッカーができて、その姿を見られること、大きな声で応援できること、たまに批判ができること、当たり前のように思ってたけど、そうじゃないと改めて思いました。うまく言えませんが、わずか一分半の歌声が、今ある自分の状況全てが、いかに恵まれていることかということ、それゆえ感謝すべきことなんだということを、教えてくれているような気がしたというか。

エムバぺの寄付

費用の問題で、サラ選手の捜索が打ち切られそうになったとき、エムバぺが、捜索継続のために、お金を出したことがニュースにもなってました(彼だけでなく、ラビオやパイェ、その他何人かの選手も寄付をしたようです)*6。私としては、その行為もなんですけど、その後、サラ選手が見つかった後も、まだ見つかっていない一般人のパイロットの方のためにも、お金を出したエムバぺの行為に、すごく、ぐっときました。

www.bbc.com

どうするのかな?って思ってたんですけど。サラ選手は、世界中に多くのファンを持つ有名なサッカー選手で、エムバぺと面識もあったけど、パイロットの方はそうじゃないから。でも、エムバぺと彼のご家族は、そこに差をつけなかった。彼と彼のご家族のそういう姿勢が、私はすごくすごく尊いと思います。エムバぺの本来の性格とか、本当はどんな人間かなんてわからないけど、少なくとも表に出てくる彼の行いは、見習いたいと思うし、多くの人に注目される彼が、そういう模範的な行動を取ってくれるということが、とても意義あることだと思うんです。

フランスのプロサッカー選手労働組合(UNFP)主催、トロフェ・UNFP・デュ・フットボールの授賞式にて↓↓。先月末に行われ、エムバぺと彼の家族も出席しています。

どうか、お二人とそのご家族に一日も早く心の平穏が訪れますように。