グリーズマン、選手の帽子着用を取り締まる #2

*1の続きです。

VSエムバぺ

火曜日のアンドラ戦後、エムバぺが、記者対応をしているとき*2。この時は、グリーズマン自ら行動を起こしたわけではなく、アンドラ代表のCristian Martínez（クリスチャン・マルティネス）という選手に、代わりにフードを取ってもらってました（たぶん）。でも、予想外に、エムバぺがいらついてしまったっぽいっていうw。

Drôle de scène en zone-mixte entre @KMbappe @AntoGriezmann et l'homme mystère ! 😉 #EDS pic.twitter.com/z90qFqdvGf
— L'ÉQUIPE du soir (@lequipedusoir) June 11, 2019

試合後、帽子の上から、パーカーのフードをかぶった状態で、メディアのインタビューに答えていたエムバぺ。その後ろを、ロッカールームから出てきた選手たちが、続々と通り過ぎていたのですが、そのうちの一人、アンドラ代表のマルティネスが、エムパぺの後ろを通り過ぎる際に、エムバぺのフードを、冗談で、後ろからひっぺがしたんです。明るいトーンで「取れよ！」って言って*3 *4 *5 *6。

その後、マルティネスのすぐ後ろを歩いていたグリーズマンが、すかさず「ほら、見ただろ？良いことしてくれたじゃん！フードは取らないと。あと帽子もな。」って、エムバぺに言ったんだけど、当のエムバぺは、マルティネスのほうをガン見したままw。

その後、なんとか笑顔を作ったエムバぺに「取っとけよw」って言うグリーズマン。でも、明らかにいらついている様子のエムバぺw。

マルティネスは、グリーズマンに言われて、フードをひっぺがしたとは、一言も言ってないけど、私は勝手にそうなんじゃないかなって思ってます。だって、RMCスポーツのインタビューで、二人で話しながら、ロッカールームから出てきたって言ってるし*7。

そもそも、初対面のヤングスターがフードのまま記者対応してるのを見ても、フード取ったろ！みたいな発想するかな？普通。ひょっとして、取ったほうがいいなー、ちょっと失礼だなーとは思うかもしれないけど（それも思うかどうか疑問だけど）、それで実際、行動に移します？めっちゃ勇気いりませんか？冗談と受け取ってくれるかも分からないのに。実際、冗談だと受け取られてないし。

別アングル

こちらは、別アングルから見た、帽子事件の一部始終。

La scène de la capuche, l'autre action du match Andorre-France pic.twitter.com/jQcksENekZ
— RMC Sport (@RMCsport) June 12, 2019

YouTube *8。エムバぺが立ち去った後、記者たちに「ちょっと君たち、（エムバぺを）怒らせちゃったじゃん。あいつ、いらついてるよ。」って言うグリーズマンw*9。

でも、この角度からの映像見ると、ひょっとしたら、マルティネス選手が、本当に勝手にやったことなのかもしれないですねw。そうだとしたら、キレそうなエムバぺをなだめたグリーズマン、めっちゃグッジョブってことになりますけど。

どっちにせよ、マルティネスもグリーズマンも、冗談のつもりだったというか、そこにあったのは、ただ私たちを笑わせてくれようとしたサービス精神だけだったっぽいけど、残念ながら、その意図が、上手く、エムバぺには伝わらなかったようで。

フードを取ったのが、グリーズマンだったら、反応は違ったかもしれませんけど。良く知りもしない選手に、いきなり背後からフードを取られたら「えっ？何？」って思うのも、まぁ、仕方ないのかなとは思います。すごい冗談通じる人なら話は別ですが。グリーズマン本人は、たぶん冗談通じる人なので、おそらく気にしないんだろうけど。

エムバぺは、若いから、からかわれたりいじられたりすることに、普通以上に敏感なのかもしれないし。それと、シーズン終盤、しかも、試合直後で、疲れて気が立ってたっていうのもあるのかも。冗談だと解釈して、笑い飛ばせる余裕がなかったっていうか。

エムバぺと帽子

あと、エムバぺにとって、帽子は大切なアイテムっぽいですし。W杯オーストラリア戦の三日前、宿泊先のホテルで、FFF主催の記者会見に出ることになっていたエムバぺ。その際、レ・ブルーを約30年担当していた74歳の超ベテラン広報さんに*10、「帽子を取るように」ってきつく言われたのに、「いやだ、絶対にかぶったまま、出る」と言ったらしいです。普段は、年齢のわりに、精神的に成熟してて、記者対応もそつなくこなすのに、なぜだか、帽子に関してだけは、全く言うこと聞かなかったそうで*11。

そのエムバぺの帽子かぶったまま記者会見がこちら*12。ちなみに、W杯中に、エムバぺが、FFF主催の記者会見に出てきたのは、この一回だけ。帽子脱がないから、外されたんじゃw。帽子をかぶったまま記者会見した選手、他にいたかな～？覚えてないです。ポグバとウムティティが、かぶってたかな？

VSエムバぺ、戦績、一敗。グリーズマンの戦績は、一勝二敗ですね（私の知る限り）。

帽子脱がせの黒幕

でもこれ、何もグリーズマンが、頼まれてもないのに、風紀委員やってるわけじゃなくて、彼が選手の帽子を脱がすのは、帽子をかぶったままなのは失礼だとFFFの偉い人や広報さん、メディア、レ・ブルーのファン、国民が言うからですよね？

例えば、メンディー動画にも、ウムティティ動画にも出てくる、グリーズマンの隣にいる男の人とか。ウムティティの時とか、この人になんか言われたあと、グリーズマン、帽子脱がせに行ってるから*13。そして、グリーズマンが任務遂行した後、とても満足気。このおじいさんが、選手たちの帽子をひっぺがすわけにはいかないから（選手たち、怒るだろうし）、グリーズマンが、汚れ役をやらされているんじゃないのかな。

あとは、単純に冗談。おもしろいじゃないですか？私たちを楽しませるため。

帽子を脱がない理由

それからこれ、単純にメンディやウムティティ、エムバぺが礼儀がなってないとかっていう話じゃなくて、実はけっこう根が深い問題なんじゃないのかなーとも思います。メンディとウムティティが帽子を取りたくなかったのは、髪型がイケてなかったから（ひょっとしたら、エムバぺも）。

ブラックの人たちって、髪の毛がストレートでないこと（縮れていること）を、気にしていたりするじゃないですか。私なんかからすると、全然気にしなくていいのにって思うし、むしろ、そんなところ見てないのにって思うけど。むしろ、グリーズマンの髪型（最近の）のが、ぼっさぼさで気になるくらいでw。グリーズマン自体も、気にしなくていいのにって思ってるっていうか、単純に気にならないんだと思います。

でもそれは、私が当事者じゃないから言えること。例えば、アジア人が目が細いというか小さいのを気にするのと、同じ理屈だと思います。そうでない人にとっては、全然気にしなくていいのに！ってか全然気にしてないんだけど！って思うけど、本人は、どうしてもそう思えないから、すごい頑張って、目を大きくしたりするじゃないですか。

社会において、縮れている髪は醜いとか、小さな目は醜いっていう価値観が長い間あって、それが、自分たちの中に内在化されているんだと思います。難しい問題ですね。

そういえば、当のグリーズマンも、試合中に、金髪のロングヘアを、「おかま」だとか「汚いブロンド」とかって、口汚く罵られた経験があるようです*14。

どんな髪型をしていても文句を言う人って、どんな髪型をしてりゃ、満足なんだと思います？坊主とか？一体、本人はどんな髪型してるんだろう。